安倍首相が6月1日の記者会見で平成31年(2019年)10月まで税率10%への引き上げを延期すると正式表明したと報じられた。このことを受けて請願者 西井勝彦さんと協議して下記の請願に文面を変更して福崎町議会に今日、提出しました。
消費税10%への増税中止を求める意見書提出についての請願
消費税の税率は平成元年(1989年)に導入された当初は3%であった。平成9年(1997年)には5%に、平成26年(2014年)4月には8%へと引き上げられた。
そして、平成27年(2015年)10月には10%に引き上げられることとされていたが、経済情勢等により、平成29年(2017年)4月からとされていた。安倍首相は6月1日の記者会見で平成31年(2019年)10月まで税率10%への引き上げを延期すると正式表明したと報じられている。
消費税増税は過去を例に見ても、国民の購買力低下、法人税などの税減収を招くなど景気に大きく影響を与えた。現在の経済情勢は、一部大企業の業績好調が言われているが、バブル崩壊以来、国民の実質賃金が目減りしているもとで、消費税増税を行うことは経済を更に悪化させることは明らかである。
厚生労働省が2月に発表した2015年の毎月労働統計調査(速報値)によると、昨年通年の実質賃金は前年から0.9%減少し、マイナスは4年連続となる。
GDPの6割を占めるという個人消費が冷え込んでいるもとでの消費税率の引き上げは景気の回復による税収増の道を閉ざすばかりか、国民生活や中小企業、農林水産業等の経営にも大きな困難をもたらすものである。
所得格差の広がり、貧困層が若者から高齢者にも広がりつつあるもとでの消費税の税率引き上げは低所得者ほど負担を強めるもので、いわゆる逆累進性を高め、経済格差の強まり、貯蓄ゼロ世帯の一層の増加を招くとともに「子どもの貧困」などの社会問題を悪化させることは必至である。
国民の購買力を弱め、景気回復をさらに困難にする消費税のさらなる引き上げは中止し、税の応能負担という原則に立ち返り、パナマ文書に見られるような大企業、大資産家への適正な課税を行い、税金の集め方を抜本的に改革し、不要不急の事業を見直し、くらし、教育への予算と中小企業、農林水産業の経営安定をはかるとともに、東日本大震災、熊本地震の被災者の生活支援、生活再建等に対する予算配分を充実させることこそ肝要である。
税金の集め方として、消費税に依存する方向から、大企業、大資産家への負担能力に応じた課税で税収を確保する方向への転換がもとめられている。
以上のことから、平成31年(2019年)10月に延期するという消費税率引き上げの中止を強く求める意見書の政府関係機関への提出を請願します。
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