2015年8月24日月曜日

戦前回帰、復古主義の原点を考える

:軍人勅諭こそ、戦前回帰、復古主義の原点と思われる。
「この国に生まれた者は、国に報いる心がなくてはならない」といきなり国粋主義、排外主義を当然のように宣言している。
一 軍人は忠節を盡すを本分とすへし凡生を我國に稟くるもの誰かは國に報ゆるの心なかるへき・・・これが第1の項目の出だしである。
1878年(明治11年)10月に陸軍卿山縣有朋‎(やまがたありとも)が全陸軍将兵に印刷配布した軍人訓誡が元になって、山縣有朋の盟友ともいうべき数人がつくりあげたという軍人勅諭は1882年(明治15年)1月4日発布された。
19世紀後半につくられ、1948年(昭和23年)6月19日、教育勅語などと共に、衆議院の「教育勅語等排除に関する決議」および参議院の「教育勅語等の失効確認に関する決議」によって、その失効が確認されたにもかかわらず、戦後も右派の人々に教育勅語とともにその思想の原点に位置づけられてきた。
國際協調とか、人権尊重が基調とされる21世紀の今日にあって、当然あいいれない考え方を「日本固有の文化」「日本精神」というような形容で復活させようとする動きは軽視できない。
 
 

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