2010年5月19日水曜日

「夏は来ぬ」「港」発表から百年余り 「藍川由美 文部省唱歌集」 を聴く

藍川由美 の「文部省唱歌集 故郷」のCD(カメラータトーキョウから発売)を聴いた。

今月の22日に党の後援会バスツアーがあり、唱歌の歌詞カードをつくったり、バスの中での歌唱指導(やはり少しでも正確な方がいいと思い)にと買った。

10年近く前にもソプラノ歌手の方の大手のレコード会社から同様のをているのを買って聴いたことがあるが、藍川さんのがいい。

単にクラシックの歌唱法というにとどまらず、説得力のある表現がすばらしいと思った。


ライナーノートには冒頭に、藍川さんの”「文部省唱歌」について”と題する文章がかかげられ、オリジナルを尊重しようとした姿勢や曲目ごとの紹介もされており、それぞれの創作、成立過程などの研究と思い入れが察せられる。


海外の唱歌の紹介だけでなく、日本独自の唱歌をつくろうという明治以降のとりくみがうかがえる。
作詞者・作曲者を示さず、文部省唱歌とされていた経緯も紹介されている。

テンポの速い「箱根八里」など特に歴史的仮名づかい(旧かなづかい)のみならず、言葉そのものが大変むずかしいが、「荒城の月」と同様、中学唱歌の懸賞応募作品で、同じく滝廉太郎が作曲。従来の一音符一綴り音でなく、一音符に一音節以上あてる書法を用いたという。
画期的なことだし、あらためて、滝の短命が惜しまれる。

藍川さんの活動もさらに多くの人に知られるべきと思うと。
かつて言われていた「唱歌、校門を出ず」より、さらに学校教育からも締め出されている現状を嘆かれている。

気軽に多くの人に親しまれる価値あるものとあらためて思う。

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