昨日、尼崎市議会の超党派有志の議員の主催で開かれた「野田市公契約条例についての勉強会」に参加した。
公契約条例とは、契約の発注者としての自治体がその業務を請け負う企業に、主として、常務にたずさわる労働者の賃金について、自治体の定める水準を守ることを求めようとするもの。
2008年12月に尼崎市議会で公契約条例を議員提案し、その際の当局の見解、反論の資料もいただいた。
また、千葉県野田 崇市長が1時間、お話をされた。
1945年生まれで東大法学部法律学科卒業、1970年建設省入省、1978年千葉県企画部水政課長、1985年静岡県島田市助役、1989年建設省大臣官房政策企画官、1990年関東地方建設局用地部長、1991年野田市助役、1992年から野田市長(現在5期目)という経歴。
話の中で、特徴的だったのは、5期目の選挙公約に憲法をまもる、人権を守る市政の推進を掲げられたということ。
郷里で仕事がしたいということで野田市助役から市長へということになった。
①同級生とも話すなかで、大工の方から、「1日24,500円が国の単価、年収600万円以下。私たちはこれよりも安い賃金で仕事をしている。これでは子どもに大工をやれとは言えない」という話を聞き、伝統的な職種の継続性に危機感を持ったという点(大工は道具など自前で用意しなければならない点や働ける年数などから勘案しなければならない)と
②19年度の市庁舎清掃業務委託契約が落札率70.1%から20年度予算は前年度予算額を使った落札率は77.9%という実績をみて、主な経費が人件費という業務で年々工賃が低下していると見ざるをえない、ワーキングプアが社会問題になっているもとで、市の発注する業務でこれを放置せず、歯止めをかけなければならない。国への要請も行ったが、速やかな対応は期待しにくいというもとでの公契約条例の提案(昨年9月)、全会一致での可決となったとの経緯について改めて学ぶ内容を感じた。
賃金の最低水準といっても、業種、職種によって一律にすると、かえって引き下げになってしまうことになることもあるという点なども詳しく話された。
官民の格差といっても、民間取引の場合の工賃(賃金)が低すぎる実態も言われた。
6月にも条例の改正によって補強していきたいという話も聞いた。
また尼崎での条例案(3本でセット)の優位性についても触れておられた。
会場には地理的な面から大阪市を含め、建設関係の労働組合関係者、事業主さん、地方議員もふくめ約170名をこえる人たちが熱心に参加されていた。
有意義なものだったし、生かしていかなければならないと思った。
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